お電話や来院いただいた患者さまの中に、「歯に黒い線があるので白くしたい」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
多くの方は、
「いつの間にか黒い線ができていた」
「痛みはないけど…」
「だんだん濃くなっていっている気がする」
痛くないからと放置していて良いものかどうかはわからないし、何より見た目が気になりますよね。
目立つ前歯ならなおさら気になりますよね。
どうして黒い線ができてしまうのか、どのような方法で治療できるのかお伝えします🦷
歯にできる黒い線とは何か!?
着色・歯石などの汚れ
コーヒーやワインなど、色の濃い飲み物や食べ物をよく口にするという方は、歯が黄ばんでいくだけでなく、歯の表面にも黒い着色汚れが付着します。また、タバコのヤニでも歯が黒く着色します。
この着色は軽いものなら歯磨きでも落ちますが、磨きづらい溝の部分などを磨き残し、着色が蓄積されると、ハブラシだけでは落とせなくなってしまいます。
前歯の凹んでいる部分や歯と歯茎の境目、奥歯の咬合面の溝に着色がつきやすくなります。
ハブラシが届きにくく、歯並びが悪く、歯が重なっている部分にも着色がつきやすいです。
→着色・汚れの場合の治療方法
【歯科医院のクリーニング】
ホームケアではなかなか落とせない歯石や着色は、歯科医院でのクリーニング PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)で容易に落とすことができます。
一般家庭用の歯石を取る器具も販売されていますが、ご自分で歯石取りをしようとして歯茎を傷つけたり、歯石と一緒に必要な歯の表面まで削って知覚過敏でしみるようになってしまったりする症例も報告されているため、あまりおすすめできません。
当院では、国家資格を有する歯科衛生士が超音波スケーラーや専用ペーストを使用しクリーニングを行っております🦷
ツルツルで清潔な歯を取り戻すことができます。
歯の表面の黒い部分だけでなく、黄ばみも解消して歯を白くしたいという方は、クリーニングに加えてホワイトニング治療の併用をおすすめします。
むし歯
痛みがあったり歯に黒い穴が空いているような場合には、ご自身
でもむし歯になっていることがわかりやすいですが、
痛みもなく黒い線があるだけだと「これはなんなんだろう?」と疑問に思うと思います。
着色や歯石の汚れでも奥歯の溝だけが黒くなることもありますが、
溝に沿って黒い線ができている場合には、むし歯の可能性があります。
初期むし歯である可能性が高く、簡単な治療で短時間に治すことが可能です🉑
しかしレントゲンを撮って調べてみたら意外とむし歯が深かったということもまれにあります。
痛みがないうちはまだ小さなむし歯だろうと思わず、症状がひどくなる前に歯科医院を受診することをおすすめします🦷
亀裂・ひび割れ
噛む力が強い人・食いしばりや歯ぎしりのある方は、歯の表面のエナメル質に縦にヒビが入ることがあります。
むし歯の治療のために歯を削り、コンポジットレジン(CR)という強化プラスチックを詰める治療をした歯は、プラスチックの劣化により天然歯とプラスチックの詰め物の境目が目立ち、ヒビが入っているように見えることがあります。
これらのヒビや境目の部分に着色汚れが溜まると黒い線がはっきりしてくるため「だんだん色が濃くなっている」と感じられるのだと思われます。
→むし歯・亀裂・ひび割れの場合の治療
【ダイレクトボンディング(CR)】
奥歯の溝が黒くなっている程度の初期むし歯の場合は、進行を止めるための固まるフッ素の薬剤を塗布するだけで治療できることがあります。
少しむし歯が進行している場合には、黒い部分の歯を削り、ダイレクトボンディング(CR)という強化プラスチックを詰める治療で一回で終わります。
【セラミック治療】
むし歯が深く、広い範囲を削る必要がある場合や、劣化したプラスチックを除去した後の歯の状態によっては、プラスチックを詰めるだけでは強度不足のため被せものの治療が必要になります。
プラスチック製・金属製の保険適応の銀歯などの差し歯は劣化が早く、せっかく作り直してもまたすぐに変色したり、むし歯が再発しやすいため、黒い線を消して美しさを求めたいという方には、セラミック製の被せもの(セラミッククラウン)がおすすめです🦷
むし歯や歯周病など、歯の疾患は早期発見早期治療がとっても大切です。
自分の歯にも黒い線があるけど気にしていなかったという方、そういえば黒い線ができていると今気づかれた方、前から気になってたけど痛くないから放置していた方悪化予防に早めの検診をおすすめします🦷
むし歯でなくても歯が黒く変色していると、清潔感に欠ける印象を与えてしまいます。
きれいな歯で、素敵な笑顔を取り戻しましょう。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
丁寧な説明、お一人おひとりに寄り添った医療を提供いたします😊
名古屋市南区
こぎそ歯科医院
歯科医師
小木曽太郎