歯性上顎洞炎と副鼻腔炎について|名古屋市南区の歯医者|こぎそ歯科医院

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歯性上顎洞炎と副鼻腔炎について

“副鼻腔“とは
鼻の周りには、鼻腔と連絡しているたくさんの空洞があり、これを“副鼻腔“と呼びます。上顎洞(鼻の両脇)・前頭洞(おでこの中)・篩骨洞・蝶形骨洞に分けられます。洞の奥の方は脳や眼に隣接しています。洞内は小さな毛(線毛)の生えた粘膜で被われ、この線毛の運動により、分泌物や異物が鼻腔へ排泄されます。

慢性副鼻腔炎とは!?(ちくのう症)

慢性副鼻腔炎これらの副鼻腔に慢性的に炎症があるものを、慢性副鼻腔炎、ちくのう症と言います。

細菌やインフルエンザウイルスの感染・アレルギー性鼻炎などが原因です。

副鼻腔炎の症状とは

症状として、鼻がつまる・鼻水がのどの方に流れる、黄色い粘り気のある鼻水がでるなどです。目や頭や頬が重いとか痛い、歯が痛いなどの症状を訴える場合があります。
さ炎症が中耳にまでいくと中耳炎になったり、のどへ流れる鼻汁で慢性咽頭炎や慢性気管支炎になることもあります。
前頭洞に膿が溜まることで眼神経が圧迫されて、失明する場合もあります。

上顎洞炎とは

このうち、上顎洞に炎症のあるものを、上顎洞炎といいます。そのうち歯が原因となったものを歯性上顎洞炎と言います。

歯性上顎洞炎について

鼻性あるいは血行性の上顎洞炎に対して、歯に由来する歯性上顎洞炎は、上顎洞炎の10~30%を占めるといいます。
上の歯の奥歯の歯根と上顎洞がすごく近いため、むし歯や歯周病が進んで、歯根の先に膿がたまり骨が溶けると、菌が上顎洞にまで達してしまい、上顎洞炎になります。
鼻性の上顎洞炎は、両側の上顎洞が炎症を起こしレントゲンで左右がしろく映ります。
歯性の場合は、原因歯のある側だけが炎症を起こしてレントゲン撮影をすると片側だけが白く映るのが特徴です。

歯性上顎洞炎の症状とは!?

急性期
目の下の腫脹、疼痛、原因歯に隣接する歯の痛み、挺出感、眼痛、鼻閉感、鼻汁 など。
階段の上り下りで痛む方もいらっしゃいます。

慢性期
明確な症状がないことも多く、軽度の片頭痛、なんだか頭が重い、鼻がつまる、歯の違和感などが生じることがあり、検診時や他の原因で撮影したX線、CTで偶然発見されることが多いです。

そのため診断はX線撮影またはCT撮影で行います。歯科で扱うのは歯性上顎洞炎のため、歯の根尖病巣、辺縁性歯周炎が原因です。大きな病巣はもちろん、小さな病巣でも感染源になりえます。
歯性上顎洞炎の場合、原因歯の特定が重要となります。疑わしい歯牙が複数ある場合には、CT撮影をして特定します。原因歯とはかぎりません。

上顎洞炎の場合、黄色い鼻水が出てきたりする症状から耳鼻科を受診されることも多いです?
抗生物質を処方され、一時的に症状がよくなるも、数か月後に症状が再び出たりで耳鼻科から歯が原因かもしれないといことで歯科医院を受診される方もいます。

逆にたまたま歯科医院でのレントゲン撮影で鼻周りが真っ白にうつり、患者さまへ鼻水や鼻詰まりの症状などを伺い、耳鼻科への来院をすすめる場合もあります。

歯性上顎洞炎の治療はどんなことをするの!?

急性期
抗菌薬を投与し、消炎をはかります。

慢性期
感染源の除去が必要です。根管治療、歯周治療で感染源が除去し、根管治療、歯周治療で改善できない場合には抜歯となります。抜歯して膿が出てくる場合は、洞内を生理食塩水で繰り返し洗浄して綺麗にします。 抜歯でほとんどが改善します。

なかなか治らない片側鼻詰まりや頭が重い、目の周りの鈍痛、一度歯性上顎洞炎を疑ってみては🦷
お気軽にご相談ください。