出来立てのあたたかいお料理は美味しいですが、熱いものを食べたり飲んだりする時に歯がしみると悩んでいる方も少なくありません。
冷たいものがしみるのはよく聞くが、熱いものでしみる症状がでて驚いている方もいるかもしれません。
本来、歯がしみることはないため、キーンとするなどの症状が出た時には歯に何らかの原因があると考えましょう🦷
熱いもので歯がしみる原因とは!?
むし歯
むし歯の症状というと、「しみる」というよりは「ズキズキする」といった痛みを想像しますが、歯がしみることもよくあります。
歯の表面のエナメル質がむし歯におかされ、象牙質が露出してしまっていることが原因です。
露出した象牙質は、少しの刺激でも過敏に反応し、痛みが生じます。
歯周病
歯周病が進むことで“歯肉退縮”がおこります。
歯茎が下がって歯茎に隠れていた歯の根が露出してしまうことです。
本来歯茎に守られていた歯根部は象牙質で、むし歯の時と同じく、刺激に弱いです。
既に歯周病が進行していると考えられるので、なるべく早く歯科医院を受診するようにしましょう。
知覚過敏
知覚過敏も歯のエナメル質が傷つき、象牙質が刺激を受けることによって痛みが生じます。
知覚過敏は、ブラッシングの力の入れすぎや歯ぎしり、食いしばりなど歯に大きな負担をかけることが原因となりますので、生活習慣の改善も重要です。
歯髄炎
歯髄炎は、歯の神経に炎症が広がっている状態です。
むし歯や歯周病が進行して歯髄炎となるケースが多く、初期症状として熱いものがしみることがあるため、早めの治療が必要です。
歯髄炎が進行すると、夜も眠れないくらいの強い痛みが生じることもあります。
銀歯
むし歯の治療の後は、歯に被せ物をします。
被せ物の種類はさまざまですが、その中でも「銀歯」は熱が伝わりやすい物質であるため、歯の神経にも熱が届き、熱いものがしみることがあります。
根管治療
歯の根本にある根管と呼ばれる部分を綺麗に清掃する治療を根管治療といいます。
この根管内は細く曲がりくねっていて、歯科医の高い技術を要します。
根管治療の際に完全に汚れを取り切れないと、そこからまた炎症を起こし、熱いものがしみることがあります。
熱いもので歯がしみる原因として考えられるトラブルはたくさんあります。
どのトラブルも早期発見、早期治療が重要となりますので、症状が出たら迷わず、歯科医院を受診するようにしましょう。
冷たいものがしみるより、熱いものがしみるほうが要注意です⚠️
しみるような痛みを感じた時は、患部を冷やしたり、鎮痛剤を服用していただくことで症状を緩和させることができます。
歯周病の場合
歯周病が原因となっている場合は、歯周病の進行を食い止めることが大切ですので、歯科医院で定期的なメンテナンス、歯石とりを行い、口の中を清潔に保ちましょう。
歯髄炎の場合
寝ている時に歯軋りや食いしばりのクセがある方には、「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースが効果的です。
夜着けて寝ていただくだけで、歯への負担を大きく軽減することができます。
歯にひびが入ってしまっている場合などは、接着剤で固定することもありますが、ひびの入り方によっては抜歯の可能性もあります。
知覚過敏の場合
知覚過敏が原因の場合は、歯の表面にコーティングを行い、象牙質の刺激を軽減するお薬を塗布します。
毎日使用している歯磨き粉を「知覚過敏用」のものに変えていただくことでも症状を緩和することができます。
治療後の症状について
治療を受けてすぐは、歯の神経が過敏になっているため、熱いものの他、冷たいもの、甘いものなどがしみやすくなることがあります。
症状はだいたい10日~2週間程度で治まりますが、気になる方は、しみる飲食物を避けるようにしてください。
対処法はさまざまありますが、歯のトラブルそのものは治療しないことには治りません。
「歯がしみるくらいだから大丈夫」と放置していると症状がいつの間にか進行してしまうこともあるため、注意しましょう。
熱いものがしみる原因はさまざまありますが、歯がしみる症状がみられたら早めに歯科医院を受診するようにしましょう🦷
当院では9月より常勤衛生士さんが増えて「予防歯科」をさらに重視してまいります。
むし歯・歯周病の予防から、全身の健康寿命を延ばすサポートを行っております。
お子さまからご高齢の方まで歯に関するお悩みやご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
名古屋市南区
こぎそ歯科医院
歯科医師
小木曽太郎