思春期に“口腔ケアのできるお子さま”
になるためにできること
多感な時期と表現される思春期は、ヒトが成長するうえでとても重要な時期ですが、お口にとってはとても難しい時期だといえます。
しかし、この時期であっても、日常生活で気を付けることのポイントを押さえておけば症状を予防したり改善することができます。思春期のお子さんのお口のケア、どう進めていくのか考えてみましょう。
1️⃣野菜や果物をしっかり摂取する
野菜や果物のような食物繊維といわれる食べ物は、食事の際にお口の中を自然に清掃してくれる「自浄作用」が働きます。
また、インスタント食品やスナック菓子などを多く摂る場合栄養バランスが乱れてしまうため、家庭で食事を摂ることが多い時間帯の食事だけでもしっかり摂取できるようにしましょう。
朝ごはんにフルーツやサラダを出すように心がけるのもいいです◎
2️⃣しっかり噛める食事を
思春期の頃は友人と外で食事をしたり、不規則な時間帯に食事をすることが増えてしまいます。
家で食事をする際には、「しっかり噛める」ことを意識した献立作りを意識してみてください。
しっかり噛んで歯茎や骨に刺激を与えることはもちろん、よく噛むことで唾液の分泌を促し、唾液のさまざまな効用によってむし歯や歯周病の予防にもつながります。 日々の献立の中でレンコンやごぼうなどの根菜類、繊維質の食物を日々の食事に取り入れることを心掛けたり、具材ひとつひとつをできるだけ大き目に切るなどの工夫するのもおすすめです😊
3️⃣食後の歯磨きができない時は…
学校や部活、習い事や塾など、忙しい現代の思春期の若者。
食事も合い間にササッとたべるお子さまも多く、ハブラシでしっかりハミガキの時間をつくることも難しいお子さまが増えています。
ハミガキ出来ないときはお水もしくはお茶を飲むようにしましょう!!
お口の中の食物残渣を洗い流したり、酸性に傾いた口内を中和する効果もあります。
4️⃣スポーツドリンクに注意!
思春期の時期には、運動系の習いごとや部活動などで水分補給にイオン飲料を常飲していることはありませんか?
熱中症対策としてこまめに水分を摂取することが推奨されていますが、あくまでも水や麦茶が望ましいです。
イオン飲料は体に必要なミネラル等だけ摂取する訳ではなく、糖分もたくさん入っているため、多量の糖分を1日ダラダラと摂取していれば、むし歯多発のリスクは高くなってしまいます。
5️⃣ストレスを溜めないようにする
精神的ストレスは思春期性の歯肉炎に大きく関与していると考えられています。
ストレスで唾液の分泌量が減少し、むし歯や口臭の原因にもなってしまいます。
現代の子供たちは余暇が少なく、ストレスを溜めやすい環境にあるのかもしれません。適度に好きなことに没頭できる時間はとても大切。親から見て気になることでも、お子さまにとってそれがストレス解消法となっているということもあるでしょう。
温かく見守ってあげる気持ちも大切です。
思春期のお子さまのやる気を引き出す工夫とは!?
わかっていても接するのが難しい思春期。
「ハミガキしたの?」「ちゃんと磨いたの?」と聞かれて嫌がるお子さまも多いようです。
そこで一番良いのは「お子さま自身が自ら口腔ケアに興味を持つように導いてあげる」ということです。
ぜひ歯科医院を上手に活用してください!
親にいわれると煩わしいことでも、他人にいわれると素直に聞くというお子さんも多いようです。
まずモチベーションアップにつなげるためには歯科医院で検診を受けることをオススメします。
歯科医院では歯科衛生士が現状の口腔内の状態をお伝えし、歯磨きの仕方やむし歯、歯肉炎などについてお子さまに直接指導いたします。
オーラルグッズを話題にしてみませんか?
最近ではハブラシや歯磨き剤だけでなく、さまざまなオーラルケアグッズが販売されています。
可愛らしいデザインやパッケージのものも多く、特に思春期女子が好きなキャラクターを起用したものやキラキラデザインのものも豊富です。
さまざまなフレーバーの製品展開などがみられ、お子さまの好みに合わせて一緒に選ぶのもおすすめです😊
ハブラシの交換の目安は約1ヶ月といわれていますので、買い替えの時期に話題作りにしてみてはいかがでしょうか。
まずは「道具から入る」というのもキッカケつくりややる気を引き出すために活用してみてください!
「それなに?」と興味を惹く行動を
お子さまにいうだけでなく、保護者の方ご自身がオーラルケア、楽しく取り組まれていますか?
「ながらスマホ」などという言葉がありますが、「ながらハミガキ」はとてもおすすめです😊
ハミガキしながらテレビを観る、ハミガキしながらお風呂に入るなど、ハミガキを身近な日常生活の中に取り入れてみてください。
洗面所に立ってただただ、ハミガキをするというのは思春期のお子さまには苦痛かもしれません、携帯を見ながらハミガキしていたらあっという間に10分磨いてしまうかもしれませんね🤭
ただしハブラシをくわえているだけでは意味がありません!ゴシゴシ手は動かしましょう!!
思春期はお子さまにとって、成長に必要な大事な時期です。
口腔環境に関していえば、思春期特有の変化と近年の青年たちを取り巻く生活環境が相まって、むし歯や歯周病のリスクを高くしてしまいます。
思春期のお子さまと上手に向き合い、お子さま自身が口腔ケアに興味を持って行動してくれるように導いてあげることができれば、トラブルは軽減できると思います。
そのために歯科医院も上手に活用していただきたいですし、そのためには幼いころから定期検診を受けることに抵抗を感じないようにしておくとスムーズです😊
ぜひ自ら「そろそろ歯医者に行きたい」といってくれるお子さまになるように導いてあげましょう👍
名古屋市南区
こぎそ歯科医院
歯科医師
小木曽太郎