神経にまで達したむし歯は、根っこの治療【神経の治療】が必要になり、その日にすべての処置が完了するということはまずありません。

1～2週間で治療が完結するケースもほとんどなく、場合によっては数ヵ月の期間を要することもあります。

今回はそんな根管治療に長い時間がかかる理由について詳しく解説します。

根管治療の根管（こんかん）とは、文字通り歯の根っこの中にある管です。

歯の神経や血管がようやく通るくらいの細い構造をしていることから、肉眼で把握することは不可能といえます。

そんな細かい構造の組織をきれいにお掃除して、滅菌・消毒まで行うのが根管治療です。なので自ずと長い時間を要してしまいます。

根管内は、細かい構造であると同時に、傷つきやすい組織でもあり、手間や時間を惜しんで雑な治療を進めてしまうと、傷がついてしまい、治療後の再感染のリスクを引き上げます。

なので根管治療というのは、予後もきちんと考えて繊細な処置に徹する必要があるのでこれもまた時間を要する理由のひとつです。

このように、根管治療はその処置の特性上、どうしても長い治療期間を要してしまいます。

ですが治療の結果、歯の保存につながるケースも多いことから、長い時間をかけるだけの価値があるといえます。